「転職回数が多いと不利になる?」そんな不安を持つ方も多いと思います。
私自身30代前半で4回転職しており、3年以上勤続した会社がない状態で転職活動をしていました。
そして転職の多さが「不利に働くのでは…」と心配でした。
結論、心配はいりませんでした。
複数社から内定をいただいき、今はIT企業でリモートワークもしつつ、いいワークライフバランスを実現しています。
今回の記事では転職回数が多い人向けの疑問解消・転職のヒントを解説します。
この記事を読んでわかること↓
転職回数が多くても不利になるわけではない
落ちる理由と採用企業側の本音
成功するための書類や面接での伝え方ポイント
転職回数が多いと不利になる?

30歳で転職回数が4回もある…これって不利になるよね?

私自身は転職回数の多さが不利に働いたことはないです!
結論、大きく不利になることはありません。
もちろん30代で10回以上転職しているというのは多いかもしれません。
ですが、もし20代で4社目というくらいであれば問題なく転職活動で成功する可能性はあります。
私自身も30代前半で4回転職していて、今が一番いい環境で働けています。
前回の転職活動で、転職回数が足かせになったとは思いませんでした。
書類で落とされる理由は?

転職回数が理由で落とされることはないの?

落とされることもあります。企業側の本音を見てみましょう!
転職回数の多さがネックになるのは書類選考の時だと思います。
私が以前の転職活動でエージェントを使った時、選考に落ちた企業は落選理由をエージェント経由で教えてくれました。
3年以上勤めた会社がなかったこともあり、10数社に応募して4社は「定着不安」という理由で落とされました。
つまり私は「短期間で辞めてしまうのではないか」と思われていたわけです。
とはいえ、6割ほどは面接まで進むことができたため、転職回数が大きく影響を与えたとは言い難いでしょう。
企業側から見た本音

企業側の本音は大きく3つあります。 順番に見ていきましょう。
定着不安
「定着不安=長く働いてもらえないかもしれない」これが一番多いと思います。
企業や人事は長く勤めてもらえる人材を採用したいと思っています。
なぜかというと、採用にも教育にもコストがかかるからです。
散々コストをかけたにもかかわらず、戦力になるといわれる3年以内に辞められてしまったら、無駄なコストをかけてしまったということになります。
それを避けたいと思うのは当然のことだといえます。
キャリアプランが見えにくい
何度も転職をしている人の中には未経験職種を渡り歩いている人がいます。
そういう人材を見た時に人事からすると「やりたいことが見えない」「自分の意思ではなく、なんとなくで転職しているのでは?」という印象を持たれてしまいます。
そうなると、自社に入社した後にも「何をして」「どうなっていきたい」というのが見えず、社内での活躍イメージやその人のなりたいキャリア像が見えず、落とされてしまうケースがあります。
専門性の低さ
数年の業務経験では専門性が低いとみなされることが多いです。
また、実際に十分なスキルを習得できていない人も多く存在しています。
もちろん、会社が小規模で業務を広く深く経験できる場合もあります。
しかし、何件もある応募の中で10年間も応募業務に携わっている人材と、2年くらいの経験を持つ人を比較すれば、10年のベテランの方に人事の関心が向くのは当然のことです。
不利にならないための攻略法

やっぱり転職回数が多いと不利なこともあるんだ!

諦めるのは早い!転職回数が多い人なりの攻略法もあるんです!
以上のように企業側からすると転職回数が多い人を敬遠するケースもあります。
ですが諦めるのは早い!
そんな企業側持つ本音をフォローしてあげることで、転職回数の多さで不利になることはありません。
次から「不利にならない攻略法」を説明します。
書類編:職務経歴書を作り込む

履歴書ではなく、職務経歴書を作り込みましょう。
履歴書は事実を時系列に書くものなので、事実以上の個性が出しにくいです。
わかるのは、これまでの会社名や在籍年数、希望年収くらい。
そのため、職務経歴書にこれまでの業務内容について丁寧に細かく書く必要があります。
気をつけることは下記の2点。
1. 業務の羅列は端的に書く
2. 目的意識・実績・課題を意識して書く
ここからは具体例も交えながら解説していきます。
業務の羅列は端的に書く
まず「業務の羅列は端的に書く」です。
なぜか。やってきた内容を逐一細かく書いてしまうと、非常に読みにくいからです。
例えばWebメディアの運営をしていたのであれば
記事作成(編集含む)
取材
ライターディレクション
PV / SEO分析
SNS運用
これくらい端的で構いません。
それを下記のようにムダに詳しく書いてしまうとかえって分かりにくくなってしまいます。
自社Webサイト「〜〜Times」に載せる記事の執筆
飲食店や企業へ取り組みなどを伺う取材業務
10名の外部ライターのディレクション
月間PVや狙ったSEOキーワードが取れているのかの分析
マーケティングのためのSNS運用
目的意識・実績・課題を意識して書く
次に「目的意識・実績・課題を意識して書く」
業務内容を羅列した後にどのようなことに注力したのか詳しく書くと思いますが、その際に気をつけてほしいのがストーリー性です。
なぜそんなことをするのか。
企業側に「求職者の目的意識と実績、そしてキャリアビジョン」を示すことができるからです。
ここでは下記を意識して書いてみてください。
(業務を遂行する上で)
何を目標にして
何を達成し
どんな課題が見えたか
こうすることで仕事に対して主体的である姿勢を示すことができると同時に、今後のキャリアプランも提示することができます。
私が転職した時の具体的な例を書きます。
(ゲームに関する書物を扱う)零細出版社からWebメディア運営会社に転職した時のことです。
何を目標にして:既存の情報にとらわれず、今後の市場で求められる新しい知識を提供する
何を達成し:ブロックチェーンやVRなどの市場を注視した記事を追加し、読者の意思決定に寄与する
どんな課題が見えたか:技術が日進月歩する中、もっとリアルタイムに情報を伝える重要性を感じた
こうすることで出版社から、情報の時差が少ないWebメディア業界への道筋が見えてきませんか?
課題まで書くと、自分の欠点を晒しているような気になる方もいますが、ぜひ書いてください。
課題だと感じている部分が将来の成長を促してくれますし、次の会社へのステップアップするストーリーにつながります。
「普段そんなに意識して仕事してないよ〜」という方も改めて考えてみると、無意識に漠然とした課題を抱えて、転職をしてみようという思考になっていたりします。
意識的に書き出してみることで、自分の頭の整理になりますし、分かりやすく企業に自分の目的意識と実績、キャリアビジョンを示すことができます。
長く書いてきましたが、書類の段階で「企業側の本音」をフォローできる内容にこだわることができたら書類通過率はぐっと上がります。
面接編:キャリアのストーリー性を強調する

書類に通過し、面接に呼ばれたら他の求職者と同じ土俵です。
なぜなら短期離職を気にする企業であれば、そういう人材を面接に呼ばないからです。
企業だって慈善事業ではありません。
面接官2名、それも多くは現場のリーダー以上の役職者で1時間ほど時間を割きます。
時給換算したら3,000円の2人が1時間対応してくれるわけです。
箸にも棒にも引っかからない求職者にそこまでの時間を割く会社はないでしょう。
なので、面接に呼ばれたら自信を持ってこれまでの経歴や希望を伝えましょう!
なぜストーリー性が重要なのか
企業側の本音(抱える心配)を思い返してみましょう。
定着不安や不明瞭なキャリアプラン、そして専門性の低さでしたね。
面接では人事が持つ本音・心配事を解消することが大切です。
そして、ストーリー性を作ることがこの点をしっかりフォローすることにつながります。
例えば、転職理由。
人間関係や衝動的な何かがあって辞めたとなれば人事は「また同じようなことが起きたら転職するのではないか?」となります。
そういう理由はなるべく避けて、自分のスキルとこれからのキャリアを見据えた転職だとストーリーにして伝えましょう。
先ほど説明した「出版社→Webメディア運営企業」への転職はストーリー性をしっかり持たせています。
出版社で培った文章力や編集力を活かしつつ、自分がやりたい「タイムリーな情報提供」を叶えられるのが御社だった。
こういうストーリーです。
転職回数について聞かれたら?

書類が通っても面接で聞かれることもあります。
その際はとにかく自分の意思で転職したということを、自分の言葉で伝えましょう。
私自身は出版社→Webメディア企業に転職した際には下記のように伝えました。
企業のトップが読む出版物の執筆もしていたため、やり甲斐もあった。
しかし時代の流れがますます早くなる中、情報の時差を埋めた情報提供をしたい気持ちがあった。
現在の会社である出版社では3年弱しか働いていないが、規模の小さい会社のため顧客や出版物も毎年ほぼ決まっており、新しい試みやスピーディな情報提供が叶わないと感じた。
少し急いだ形には見えているかもしれないが、いち早くスピード感のある価値提供をしたかったというのが本音。
そして御社であれば、自分のスキルを活かし、自分のやりたいことを叶えられると思い応募した。
人間関係が原因という人であれば、もう少し工夫が必要ではあります。
とはいえ、自分の意思でキャリアを切り拓いているということを面接官に伝えられることができれば、転職回数の多さはそこまで大きな問題にはならないかと思います。
目指すべきは面接官の不安解消と納得感
転職回数が多い人の面接をする上で面接官(企業側)は少なからぬ不安を持っています。
そんな面接官の抱える不安を払拭するために、あなたの意思を伝える場、それが面接です。
ストーリー仕立ての意思を伝えて
「そういう考えならキャリアが浅い状態での転職も納得!」
「このスキルを持ってて、これをやりたいならうちで働いてる姿が想像できる!」
「なるほど!そのスキルならうちでも活かせるね!」
こう思わせたら勝ちです!
面接官自身も応募者のスキルが自社の求めるスキルに合致するかは半信半疑。
面接では自信を持って自分を採用してもらえるように、面接官にわかりやすい伝え方を心がけましょう!
終わりに
本記事で転職回数が多い方へ有益な情報提供ができていれば嬉しいです。
文字にすれば単純な話ではありますが、自分ではなかなか筋立てたキャリアを説明できないことも多々あります。
そういう方は転職エージェントに相談をして、職務経歴書や面接のフィードバックを受けてみましょう。
私自身も転職エージェントは利用していたので、活用には大賛成です!
転職回数の多さにビビらず、前向きな転職ができるよう応援しています!


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